2000年のアメリカ映画。ジョアン・ハリスの同名小説を映画化。
登場人物1人1人が
こういう映画があるから、こういう映画を撮ろうと思う監督がいるから、アメリカは不滅なんでしょうな。
よく、「この映画は登場人物の1人1人が見事に描ききれている」とか、「全員が主人公だ」とか後々語る監督や制作スタッフがいるけど、あれっていうのは多分、主人公だけじゃなくて、私は細部に至るまで描ききっているんですよということが誇らしげになるからなんだろうけど、たいていはろくに描けてないことが多い。
無理やり後付けのように、言ってるケースが多い。
または、まったく伝わってこないケースがほとんど。
「登場人物の1人1人が見事に描ききれている」映画というのは、まさにこういう映画のことを言うんだと思う。
かなり素晴らしかった。
村を見事に描く
あのバアさんや、伯爵はクリアできても、近所の母親や、子供達、海賊に、家出した妻まで完璧に描ききれているこの監督はスゴイ。
キャスティングがもう半端じゃないし、そのキャストに何を着せるか、どう動かすか、何を喋らせるか、どれをとってみてもお見事。
だから、この村の雰囲気がダイレクトに伝わってくるから、実に見ていて心地いいし、感情移入しやすい。
だいたい他国の映画を観ると、あれ、こいつは誰なんだっけ、ということが何回かある。
重要な出演陣はわかるにせよ、微妙なポジションの役の設定やキャラクターまではたいていは把握しきれない。
でもこの映画は、はっきりと登場人物達のキャラクターがつかめる。
ジョニー・デップの作品チョイス
ショニーデップは、毎回毎回おいしすぎやしないだろうか。
この人はあんまり名声や名誉に興味がないんだろうか。
たいていはあれくらいのランクに行けばチョイ役は嫌がるだろうし、名前のクレジットも最初の方にしてくれとか、ギャラ云々色々あるんだろうけど、この男はちゃっかり出ておいしいところをしっかりと抑えている。
必ずしも主演で目立つ役が一番いいとは思っていないんだろうし、脇役をしっかりと
楽しんでいる気がする。ブラッドピットもそう。
「ショコラ」評価
★★★★★★★☆☆☆