鷺谷政明の神映画レビュー

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映画「ヴァージン・スーサイズ」感想 ソフィアコッポラのデビュー作にダメ出しを

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ソフィア・コッポラの初監督作品。

1999年のアメリカ映画。原作はアメリカの作家、ジェフリー・ユージェニデスが1993年に発表した『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』。

このシーンが微妙

微妙。

何が微妙かと言えば、監督の力。

細かいことを言えば、この絵は何に見える?と聞くシーン。何であの絵の真ん前にボールペンが被ってるんだ。

あえてそう演出したとしたって失敗ではないか。

あそこは、観客がセシリアの感性に近づけるシーンなわけだから、あの絵ははっきりと見えないと意味がない。

結局、あのシーンは何も伝えてくれなかったでしょ。回答も曖昧なんだ。あの絵も。

コッポラの娘

この監督はあの、『ゴットファーザー』の監督フランシスコFコッポラの娘、ソフィア・コッポラの作品。デビュー作なので、致し方ない。

もちろん、光る部分もあった。

例えば、あの地下室のパーティの雰囲気は悪くなかったし、電話越しに聴かせる歌や、少年少女の甘酸っぱい思いを、割と新しく、古い時代の設定の割には、クールに描けてた部分は確かにあった。

でも全体的に見ると、いまいち伝わってくるものが少ない。

この監督は、ヒューマンドラマよりも、スタイリッシュムービーと呼ばれる類のものを撮った方がはまるかもしれない。蜷川実花的な。

スタイリッシュムービーと言っても、この監督がやるならきっと軽いタッチのものはやらないだろうし、絶妙な感じで、撮ってくれるかもしれない。

「ヴァージン・スーサイズ」評価

★★★★★☆☆☆☆☆