鷺谷政明の神映画レビュー

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映画「遠い空の向こうに」あらすじ感想 リアル宇宙兄弟感動の実話(ネタバレあり)

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夢を実現させた少年の、真実のストーリー。

炭坑の町の一人の少年が、ロケット作りに魅せられ、周囲の無理解とあらゆる困難を4人の友情で乗り越え、ついにはロケット作りに成功。

後にNASAのエンジニアになるまでに至った男、ホーマー・ヒッカム・ジュニアの感動の実話。

あらすじ

1957年10月、夜空に輝くソ連の人工衛星スプートニクを観た少年は思った。

「僕もロケットを作ろう」と。

今を朔ること40数年、ソビエトは世界で初めて人工衛星スプートニクの打ち上げに成功した。その軌跡は世界中のどの場所からでも確認することが出来た。

ウエスト・ヴァージニア州の炭坑の町コールウッドも決して例外ではなかった。

何をやっても中途半端な高校生、ホーマー・ヒッカム。

彼が夜空を横切るスプートニクの美しい飛行軌跡に魅せられた瞬間、彼自身と友達、家族、そして町全体に変化が始まり、それは次弟に大きな物へと変わっていった…。

(以下ネタバレを含みます)

感想(ネタバレ)

『リトル・ダンサー』と似てる

この映画は設定からして、『リトル・ダンサー』とよく似ている。

そして『リトル・ダンサー』もそうだったけど、ホーマーがなぜロケットにひかれるかをもっと明快にしてほしかった

だって、夜空に流れるスプートニクを見て、「うわぁ、すげぇ」で、そっから全て始まっていく。

少年が夢見るきっかけなんてそんなもんかもしれないけど、映画なんだから、演出や音楽かなんかでもうちょっと巧みに、ロケットに魅せられる瞬間を描いてあげてもよかったのではないか。

また、ホーマーはよしとしても、ちょっとあの不良っぽい子とか、あの子も文句を言いながらもあっさりロケットボーイズになっちゃうけど、あれもOKなのかな。

『リトル・ダンサー』をひきあいに出したけども、『スタンド・バイ・ミー』のようなシーンもある。

4人の少年達をバックに映る、アメリカの田舎の景色はいい。

草原の中の、あの剥き出しの線路とか。

主演のジェイク・ギレンホールが成長していく

ホーマー役を演じるジェイク・ギレンホールは、とても映画の主人公と思えない容姿で、まぁ、この映画の主人公は男前である必要はないけど、それにしたって平凡すぎて、おいおい、こいつ大丈夫か、と思って観てたのに、最後の方、彼がすごくかっこよく見えてきたのはなぜだろう。

ローラ・ダーンの存在がいい

ホーマーの少ない応援者の中に、一人の女性の先生がいるけど、すごくいい味を出してた。

父親とのシーンや、ロケット打ち上げのシーン、山火事は無罪だと証明するシーン、友情や愛情が描かれるシーン、授賞式のシーン、彼が少しずつ夢を実現化させていくところや、いいシーンはたくさんあったけど、特にあの先生のシーンが印象的だった。

あの先生は、そこまでしょっちゅう出てこないけど、その少ないシーンの中で見事にその人間味を出していて、この映画をグッと引き締めている

ホーマーを無視する描写は紙一重だった。もうちょっと説明を加えてやらないと、観る人によっては、あの真意が伝わりずらいかもしれない。

しかし、この先生役のローラ・ダーンは、誰かに似ている?ニコール・キッドマン?いや、違うな。

「ROCKET BOYS」 

ちなみに、この映画の原題は「OCTOBER SKY」、つまり「10月の空」なんだけど、これを並び替えると「ROCKET BOYS」になる。

「遠い空の向こうに」評価

★★★★★★★☆☆☆