海外ドラマの感想を観るのは難しい。なぜなら、ネタバレしてしまうからかもしれないからだ。
でもこのドラマを観るべきか否かと悩んだとき、やはりネットを検索する。慎重に。 なのでここではネタバレすることなく、シーズン1を全部観たものとしての感想を書く。
ハードルを上げすぎずに見よう
『ブレイキング・バッド』は海外ドラマ史上過去最高の賞賛を得た作品である。
しかし、シーズン1は一言で言うと「そこまで面白くはない」。
それは、このドラマに対するハードルが高すぎたためそうなってしまっているように思う。
本作は、『24』『プリズン・ブレイク』『ウォーキングデッド』、そういったものを全て凌駕する面白さがあるに違いないという期待を込めてしまうから「言うほど面白くない」という感想になりがちだ。
実際に、「ブレイキング・バッド」の関連検索ワードには「ブレイキング・バッド つまらない」と表示される。
ブレイキング・バッドの魅力とは
むしろこのドラマは、先述したようなこれまでの作品に比べると、スケール感もスピード感も一切ない。
肺がんで余命宣告を受けた、50歳の地味な中年おじさんが主人公のため、他の出演者にも美男美女は一切出てこない。
派手なアクションもないし、色気もないし、ドラマならではの非現実的な世界観もない。
海外ドラマファンなら見るべき
結論としては、シーズン1はダラダラと観てほしい。
全7話だし、そんなに長くはないから。
シーズン1は、他の海外ドラマと比べて撮り方も演出もさほどうまいとは思えない。無駄なシーンも結構あるし、見せ方がいまいちだと感じる箇所も多い。
なのでダラダラ見たほうがいい。
今から『ブレイキング・バッド』を見るにあたって大事なことは、決してハードルを上げないこと。
そうすれば、必ず楽しめる。
過去最高の評価を受けたこのドラマは、一度でも海外ドラマにはまった経験がある人は絶対に見ておくべきだ。
回を重ねるごとに面白くなる
たいてい、ドラマは最初に一番注力する。とにかく煽って面白くして引きつける。第二話を見たくさせる。
数字が悪ければ打ち切りになってしまうからだ。
そうして、少しずつ疲弊して、尻切れトンボなるケースも多いが、なんともこのドラマは、シーズンを重ねる毎に、うねるように面白くなっていくのだ。
最初にドーンとはまって、あとは余熱で見てしまったり、制作サイドのあざとい演出につられて「次も次も」と追っていって、よく考えると、あの話無駄だったよな、意味なかったよな、結局あれなんだったんだ、ということは往々にしてある。特に『LOST』。
ただこの『ブレイキング・バッド』は、ベンチャー企業が東証一部上場企業に成り上がっていくかのような株価で、どんどん上昇していく。
実際に『ブレイキング・バッド』の最終シーズンは、批評サイト「Metacritic(メタクリティック)」でTVドラマ史上最高の100点満点中99点という高評価を得て、ギネス世界記録に認定された。
騙されたと思って、まずはシーズン1を、期待しすぎず見てみて欲しい。
『ブレイキング・バッド シーズン1』評価
★★★★★★☆☆☆☆
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ブライアン・クランストン ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2015-03-25