鷺谷政明の神映画レビュー

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ドラマ「白い巨塔」2019第一夜視聴率 岡田准一批判相次ぐも一番悪いのはBGMだ

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まずはこちらの記事を。

sagitani-eiga.hatenablog.com

ネット上の反応

「背が小さい」

「唐沢verはすごかった」

という声が散見される。

2019年版の難しさ

まずこの2019年版をフォローしておくと、2003年の唐沢さんverは、異例の2クールという枠だったため、財前五郎を存分に見せれるフィールドがあったことは言っておきたい。

つまりそれだけ長い時間をかけて、視聴者に対し、唐沢寿明さん演じる財前五郎の格闘と葛藤の歴史を見せることが出来たのに対し、今回は、5夜連続とはいえ、どうしても急ぎ足にならざるをえなくなるため、岡田准一という一人の俳優が財前五郎という、数々の名優が演じてきた役どころを、田宮二郎さんや唐沢寿明と同様に演じることは、物理的に難しいのだ。

背の小ささ

岡田准一は、Wikipediaによると、身長が169cmとある。

ウィキの情報が正確とはもちろん限らないが、例えば、アル・パチーノも170cmだ。

背の小ささが、財前五郎を演じる上でそこまで大きなハンデになるとは思わない。

が、一つ思ったのは、唐沢寿明さんの身長は175cmとある。特別大きいわけでもない。

芝居において、身長が与える印象は映像の中ではそこまで大きくないとは思うものの、ちょっと思ったのは、岡田准一氏、169cmあるかな?

160cmくらいに見えてしまうのは私だけであろうか。

愛人であるケイ、沢尻エリカの部屋に靴を脱いで入るシーンがあったが、若干、沢尻エリカのほうが大きく見えた。彼女の身長は161cmだ。

第一夜視聴率

第一話の視聴率は12.5%。

結構厳しい展開。二話目は確実に落ちるだろうから。

一番良くないのはBGM

全ての判断を下すのは、全部を見てからと思っているが、確実に思ったのは、BGMのチョイスの悪さ

もちろん、全て2003年版と同じようにやる必要はない。

なかった箇所の映像化

例えば、2019年版が良かったところは、前作でなかったところを映像化しているところ。

財前五郎と財前杏子の出会いや、東教授の自宅へ里見と一緒に勉強に行くシーンなど。

2003年版ではなかった箇所を入れるのは妙案だと思った。

とても自然に差別化をさせやすい。そもそも2003年版と真っ向勝負をしても勝ち目はないので、こういった戦い方は実に良いと思う。

とは言え、今回の選曲はあまりにひどかった

試しに、2003年版で使われていたBGMを2019年版に乗せてみるだけでも、だいぶ印象が変わるはずだ。

映像を顕すBGM

BGMは映像を演出するにあたり、重要な要素だ。

プールで財前五郎とケイがはしゃぐシーンの違和感が異様に強いのも、BGMのせいだと思う。なんであんなファニーな音楽にするのか。財前五郎とケイの関係はそういうものではない。

あそこも、2003年版の音を使えば、なんら違和感はなかったはずだ。

そのわり、前作ではなかった、ケイと財前五郎のキスだけは妙に鮮明に描く。

ちょっといろんなバランスが悪い。

岡田准一は健闘してる

もちろん、田宮二郎さんや、唐沢寿明さんには及ばないとは思う。

ただ、あらゆるハンデを差し引いても、健闘してると思った。

『永遠の0』や『海賊とよばれた男』での演技もまるで評価していないが、本作での岡田准一はとても健闘しているように感じた。

細かいところ

岡田准一は時代劇の演技が多かったから、土下座の形が美しいという声があるけど、唐沢寿明さんの土下座の形はさらに美しいということを付け加えておく。

なぜなら財前五郎は、そこまでしてでも教授の座が欲しいからなのだ。

また、そのあとのビールの注ぎ方がとても荒くて気になった。教授の座が欲しければ、タニマチ同様の彼らに対して、あそこは絶対に丁寧に注がなければならないところ。

さあ、あと4夜。どうなるか。

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