2003年公開の清水崇監督・脚本作品。
前フリしすぎじゃね
なんか…ずいぶん優しいというか、親切な印象を受けた。
この後すごいことが起こるぞ、起こるぞ、というフリをしてから幽霊を出すので、観ててもそんなに驚かないし、さほど怖くない。
例えば、伊東美咲のベッドの中に現れる時なんて結構怖いけど、ベッドがもっこりしてきて、伊東美咲が中を除いて、バーンと出る。
2つもフリがあるから、絶対に中になにかいるとこちらは構えるわけで、さすがに1つで十分なんじゃないかと…。
観客に恐怖体験をさせる準備をさせてから恐怖を与えるという親切設計。
全部見えちゃう
『リング』が見せない怖さなら、『呪怨』は見せる恐怖という好対照はいいんだけど、3人の女子高生が真っ白な顔して歩いてくるのは、ちょっと見せすぎのような。
見た目だって、白いっていうだけで、かわいい制服着てるし。人によっては、あの女子高生アリなんていう奴だっているかもしれない。
その後仏壇から出てくるけど、何となくドリフを感じた。
貞子という発明
ラスト、伽椰子が階段を降りてくる所は怖いけど、あれは単に貞子の階段バージョンですよね。
女性、白い顔、白い服、長い黒髪、地面を這って歩く、を越える何かを生まないと。
この作品の親切心は特典映像でも現れてて、あの子役の男の子のメイキングとかもバンバン出しちゃうっていう。白塗りされてるところとか、はしゃいでるとことか。
あんなの見ちゃったら、もう何回見ても絶対怖くないよね。
どーせそこまで見せちゃうなら、伽椰子役の人が普通に煙草吸ってるとことかも見せてほしいよね。あ、おつかれっすー、って。
この映画は怖いと感じる所はほとんどなかった。
「呪怨」評価
★★★★★★☆☆☆☆