鷺谷政明の神映画レビュー

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映画「勝手にしやがれ」感想 このファッションセンスのカッコよさを見やがれ

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1959年製作のフランスの映画。

監督はあの、 ジャン=リュック・ゴダール。

金よりセンスとアイデア

この当時のゴダールには、多分たいした制作費なんてなかったんだと思う。だからできないとことをセンスでカバーした。

本作は二台の手持ちカメラだけで作られたというけど、だからこそ、あの独特のカメラワークや編集手法が生まれたんでしょう。

ウィキペディアにもこう書かれている。

画面の連続性を無視してショットを繋ぎ合わせるジャンプカットという技法を用いたり、手持ちカメラでの街頭撮影、高感度フィルムの利用、即興演出、隠し撮り、唐突なクローズアップなど、これまでの映画の既成概念をひっくり返し、映画の文法を壊した、映画史に残る作品となった。本作でゴダールはヌーベルバーグの旗手となり、アメリカン・ニューシネマなどに多大な影響を与えた。

おそらくやりたいことを、少ない予算と人員でやるために、様々な技法を考えたんだと思う。そによって、それまで見たことのない映像が生まれた。

実際、何のエフェクトも演出もないし、音楽だってありあわせのものを使っただけという気がするし、白黒で、もちろんCGなんかない。

世界一くわえタバコが似合う男

でもファッションからセリフから、とにかくカッコいい。

だから至って単純明快なこのストーリーが、まるで飽きない。何ともクールでカッコイイセリフ、やりとり。

そのたくさんの美しい言葉を吐く演者達もいい。なんといっても主演のベルモンドがかっこいいよね。世界一くわえタバコが似合う男。

スタイリッシュムービー、アウトロー映画、ラブストーリー、どれもピンとこないし、どれもピンと来るような。

「勝手にしやがれ」評価

★★★★★★★★★☆