ベトナム戦争を題材にした、1987年のアメリカ映画。
監督はスタンリー・キューブリック。
(以下ネタバレを含みます)
感想がバラけるキューブリック作品
キューブリック映画は、語れば語るほど嘘くさくなる。
この人の映画は、理屈で観るものじゃないのかもしれない。
映画通をはじめ、多くの人が、キューブリック映画を分析してるけど、なかなか同意見の人はいないし、納得いく解説をしてる人もまた見たことがない。
それだけ、観る人によって感じ方が違うということであり、それくらい人に何かを考えさせる、ひきつける力を確実に持った監督だということは間違いない。
また、キューブリック映画は、音楽のチョイスが特殊だ。
音楽が映画の描写の手助けをすることは多いけど、キューブリック映画は状況説明に音楽を使うという感覚とは少し違う。
狙撃兵の少女
この映画は、あのラストシーン。
憎き狙撃兵は、なんと少女だったというオチ。
見えない所からなら原爆だって落とせるくせに、目の前の苦しむ1人の少女に、兵士達は戸惑う。
あれこそが、この映画が伝えようとしていた、戦争の実態みたいなものが集約されてるのではないかと感じた。
「フルメタル・ジャケット」評価
★★★★★☆☆☆☆☆