鷺谷政明の神映画レビュー

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「義母と娘のブルース」最終回視聴率は?ラストの奇跡の意味は?

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ドラマ「義母と娘のブルース」が最終回を迎えた。

このドラマでは良一さん(竹野内豊)が胃がんで他界するところから物語は大きく変わり、後半戦に突入したが、最終回が放送される二日前に女優の樹木希林さんが、一日前に格闘家の山本KIDが、それぞれガンでなくなってしまった。

ドラマ「義母と娘のブルース」視聴率

第1話 7月10日 33才独身部長女子が突然の義母宣言!?私は貴女に就職します!!
演出 : 平川雄一朗 11.5%

第2話 7月17日 最愛の娘の家出!?そして私は制服を脱ぐ
演出 : 平川雄一朗11.3%

第3話 7月24日 夫が私に解雇通告!?これが私の生きる道…PTAを全面廃止へ
演出 : 平川雄一朗12.4%

第4話 7月31日 私達は契約結婚か!?最愛の娘と夏の奇跡…夫が決めた愛の形!
演出 : 中前勇児 12.2%

第5話 8月7日 絶体絶命!夫が入院夫婦で戦う大修羅場!!私、再就職します!?
平川雄一朗 13.1%

第6話 8月14日 さらば愛しき人よ!最後に届く奇跡とは!?私、背中で魅せます
演出 : 平川雄一朗 13.9%

第7話 8月21日 絶体絶命大ピンチ!!娘の反抗と私の解雇!?再就職先は倒産寸前
演出 : 中前勇児 15.1%

第8話 9月4日 就職先の最終決戦!!完全復活の味は親の味娘の意見承ります!?
演出 : 平川雄一朗 15.5%

第9話 9月11日 大決断な愛の告白!!私の愛の最終選択か!?二人で歩んだ9年間
演出 : 平川雄一朗 / 中前勇児 17.3%

最終話 9月18日 完結〜さらば義母!!愛が起こす奇跡の果て私は娘を愛してます
平川雄一朗 19.2%

脚本は全て森下佳子

「チアダン」との大きな違い

最終回で19.2%という自己ベスト、そして今期トップを飾っての大団円となった。

今期トップとなるドラマを見れていると「良かった」と思える。

また、ここでも話したが、

sagitani-eiga.hatenablog.com

「チアダン」との大きな違いとして、演出家に限らず脚本家までコロコロ変わる「チアアダン」に対して、「義母と娘のブルース」は一貫して同じ脚本家、演出家というところが挙げられる。

この脚本にこの演出ありきという、チームワークが伺えた作品であった。全編を通して非の打ち所がない完璧さだった。

役者の全てを出し切る演出

綾瀬はるか

本作の見事だった点として、各役者の持ちうる全てを出し切る演出が見事であった。

綾瀬はるかの役どころは分かりやすいシンプルなキャラクターであったが、そこを徹底して確立させたあとの崩し方や遊び方が素晴らしく、綾瀬はるか自身も完璧にそこを演じきった。

最終回で見せた、実際は怒っているがそれを悟られないよう自白させる、という微妙な演技も見事だった。完全にこの役をものにしていた。きっと、このキャラクターでスキーをさせようが、トランプをさせようが、ラブシーンをさせようが、宮本亜希子としてやり切れると思う。

佐藤健

竹野内豊こそが本作の最優秀主演賞と書いたが、佐藤健も負けていなかった。

この役ができる役者は他にもいるだろが、佐藤健がこの役をここまで完璧にできる、というところに一番驚いた。

なかなかのナルシスト感がある役者だが、ここまで振り切れること、そしてその振り幅に驚いた人も多いはず。

最終回レビュー

あっさりひっくり返したGOOD→BUD

第九話のラスト、お母さんとどうだった?と聞かれた佐藤健がGOODサインを出したが、これを冒頭からあっさりとひっくり返した

やろうと思えば、これは夢だったとか、次週まで引っ張るためには手段を選ばない、これもなかなかの禁じ手だが、ただ、現代においてこれくらいしないとリアルタイムで見せることができないのかもしれない。

今やHDDレコーダーが主流であり、ネット視聴も当たり前。ともすれば、(他から)ネタバレされる前に見ないと、つまり、リアルタイムで見ないと、と思わせるためにはこれくらいの引っ掛けはアリなのかもしれない。

ラストシーン切符の奇跡の謎

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切符に書かれている連番とかラッキー7とか、東京→東京となっているあり得なさ(ミス印字?)が奇跡、ということだそうだ。

ちょっと弱いというか、わかりにくい感はあった。

ただ、もう最後の最後だし、「えっ?なになに?」と思わせるくらいがちょうどいいだろうから、これも制作の狙い通りといったところ。

ちなみに左下もGMBS(ぎぼむす)となっている。

ちょっと気になったのは「おおわし」。これも間違いなく何らかのネタになっているような気がするが、狙いがわからない。大鷲、イーグル…。

またはスタッフの内輪ネタという可能性もある。大鷲という名前のスタッフが亡くなってしまった、とか…

同系統ドラマ

ぶっ飛んだ女主人公という設定でいうと、本作は「家政婦のミタ」「家売るオンナ」ラインにあった。きっとこの系譜のドラマは今後も制作されるだろう。