1986年度アカデミー賞受賞作品。
監督・脚本はオリバー・ストーン。出演はチャーリー・シーン、トム・ベレンジャー、ウィレム・デフォー。
(以下ネタバレを含みます)
感想
徹底したリアリティ
表紙のあのプラトーン・ポーズも印象的なこの映画。
この映画のリアリティはいったいなんなんだろうと思ってたけど、ドキュメンタリーを見て納得。
監督のオリバーストーンは、実際のベトナム戦争で歩兵経験のある人で、この映画のロケも、役者達は軍隊に、ロケは戦争に、という、より当時の環境に近い状態で映画がつくられているようだ。
Wikipediaにもこうある。
映画に参加する全ての俳優は、撮影開始2週間前からフィリピンに滞在し、当時の生活を実践した。髪型と食料は、軍人仕様と同一のもの(GIカットにレーション)とさせられ、シャワーを浴びることさえ許可されなかった。また、ジャングルで夜を明かす際も、ローテーションで監視まで行う徹底ぶりであった。
映画というより記録
この映画は、感動させようとか、楽しませようとか、それ以前に、まず当時のありのままを見せようとしてるその姿勢がすごい。
だから、アメリカ人がつくった映画だけど、常にアメリカは正義、という描写でもなければ、自分達は間違っている、という描写でもなく、とにかく、当時のまま、という印象を受ける。
こういう映画、アメリカ撮れるのに、つから変なアメリカは万歳映画ばっかり撮るようになっちゃったんだろう。
戦争映画ナンバーワンか
本当は軍隊になんかいたくない、家に帰りたい、というものが大半だけど、主人公は自分から志願して軍隊へきてるし、戦場で生きることしかできないような男もいる。
でもやっぱり人間、誰だって人を殺したくはない。でも殺さないと、自分が殺されてしまう。
とても、我々の日常の生活からでは想像もできないような現実を、この映画は物語っている。
数ある戦争映画の中でもこれが一番といえるかもしれない。
「プラトーン」評価
★★★★★★★★☆☆