原作は山本英夫の漫画『殺し屋1』。
(以下ネタバレを含みます)
感想(ネタバレ)
垣原を浅野忠信にした巧妙さ
漫画の方は先に読了している状態で観た。
垣原は原作と随分違うけど、浅野忠信さんの垣原はすごくよかった。
なんでこういう感じんなったのか分からないけど。
単純に役者が誰もやりたがらなかったんじゃないかという気もしなくもない。
実はすごいキャスト陣
これが大森南朋の初主演映画。
思えば大森南朋はすごいところから出てきているものだ。
ここから今のポジションに行くまで本当に腕一つで上り詰めていったという気がする。努力の人だ。
そしてこの映画はのちの名バイプレーヤーをたくさん出演している。
二郎・三郎:松尾スズキ(二役)
鈴木:寺島進
船鬼:國村隼
藤原:手塚とおる
イチのバイト先の店長:モロ師岡
セーラの情夫 :木下ほうか
木下ほうかさんまでいるという。
まるでなにかを暗示していたかのような映画だ。
漫画ファンでも楽しめる
原作のストーリー自体がすごい完成度高いから、映画にまとめるのは難しそうだけど、これはすごくよくできていた。
原作はもっと長いけど、カットする部分も含めて、そこまで急いでる感もなく、原作ファンが観ても楽しめる。
音声が小さい
ただ、音声が小さすぎる。声が聞き取りにくい。
こういう映画って、ボソボソ喋ってたかと思えばいきなり「んだこらぁ!」って、でかい声出すから、音量上げてると突然やかましくなったりする。
こういうヤクザ系の映画とかにたまにある。
渡部篤郎さんの『JOKER』も、そんな感じだった。
俺は原作を知ってるから、音声が小さくても内容も把握できたたけど、原作を知らない人は、もしかしたらわかりずらいかもしれない。
字幕を出してしまったほうがいい。
Vシネじゃなくてよかった
で、いわゆるVシネ系ではないところがいい。
Vシネなら、あの垣原はおかしいと思うし、イチだって違う。全体的な演出も然り。
オープニングの、スペルマでタイトルが出るやり方はなかなかおもしろい。『殺し屋1』にぴったりの演出だった。
『殺し屋1』評価
★★★★★★★☆☆☆