1994年の『フォレスト・ガンプ/一期一会』以来2度目となる、ロバート・ゼメキス監督、トム・ハンクス主演作品。2000年公開。
この年のアカデミー賞ではラッセル・クロウの『グラディエーター』に惜しくも敗れた。
感想
実話と思うほどのリアリティ
この映画は実話と思われがちだけど、実話ではない。
現代版ロビンソン・クルーソーのようであり、ロビンソン・クルーソーもフィクションなんだけど、実在する人たちの漂流記などを参考にしたところから、この映画も実話と勘違いする人が出てきた…、というより、単純にこの映画がとてもリアリティがあるから、そう思う人が増えたのかもしれない。
グラディエーターよりおもしろい
この年のアカデミー主演男優賞は『グラディエーター』のラッセル・クロウだったけど、どっちが面白かったかって言われると、『キャストアウェイ』。
当時、かなり賞は争った、というか競ったみたいだけど。
ラッセル・クロウの男気もよかったけど、トム・ハンクスも負けてなかった。
ラッセル・クロウは、まさにグラディエーター(剣闘士)になりきるためにマッチョに身体を絞ったみたいだけど、トム・ハンクスも、最後の方はまるで別人。
この映画のために22.7kgも減量したそう。
(以下ネタバレを含みます)
ロケ地はフィジーのモンドリキ島
『キャスト・アウェイ』の無人島のロケ地となったのは、フィジーのモンドリキ島。
ここは、最近勢いのあるインド映画がこのフィジーを舞台とした映画を撮ったりしている場所でもあって、日本でも今後ロケ地として使われることがあるかもしれない。
バレーボールのウィルソンがいい
飛行機墜落後や、海の波なんかも、ものすごい迫力あった。一瞬、『パーフェクトストーム』かと。
あと、バレーボール。ウィルソン。
この映画におけるあの存在はかなり大きい。あれがあるとないとでは全然違った。
あれこそが、映画上においてだけのリアルさのような気がした。
そして、だんだんウィルソンに人格が見えてきてしまうような気がする、トム・ハンクスの技量には脱帽。
やはりこの年の最優秀を獲ってほしかった。
ちなみにトム・ハンクスがアカデミー最優秀主演男優賞を獲ったのは、1995年の『フォレスト・ガンプ』と、1994年の『フィラデルフィア』の2回。
この時は2年連続受賞で、無双状態だった。
「キャストアウェイ」評価
★★★★★★☆☆☆☆