鷺谷政明の神映画レビュー

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映画「顔」感想 藤山直美の計り知れない演技力(ネタバレあり)        

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阪本順治監督による、藤山直美を主人公に迎えた2000年公開の映画。

ベースになっているのは福田和子の松山ホステス殺害事件

(以下ネタバレを含みます)

感想(ネタバレ)

藤山直美ありきの映画

この映画には、地引網のように観るものを引き寄せていく力がすごくある。

それが、この映画の力なのか、藤山直美さんの力なのか。

とにかく観ていて飽きない。

藤山直美さんは、天才喜劇役者、藤山寛美さんの娘さんなわけだけど、映画初主演とは思えない演技っぷり。

福田和子を演じた女優はこれまでに、大竹しのぶさん、藤澤オリエさん、河合美智子さん、寺島しのぶさんといるけど、藤山直美さんも全然負けてない。この映画は福田和子をそのままモデルにした映画ではないけど。

この映画以降もチョイチョイ映像メディアには出てるけど、もっと出てもいいと思う。

もっと色んな技量があると思うし、底がないような演技力を感じました。

藤山直美と渡辺えり

類似タレント、というところでは、渡辺えりさんという競合はいる。

世代的にも近いし、二人とも舞台出の人だし。

いっそのこと、藤山直美さんと渡辺えりさんの共演で何かやったらすごいおもしろそう。

良くなかったところ

また、佐藤浩一さんとか豊川悦司さんという、ビッグネームの使い方もすごくうまくて自然で良かった。

ただ、駅を出た後とかに、光りがパァーっと目に入り込んでくるような感じをやりたかったのか、画面が一瞬、パァーっと明るくなる演出は、一回だけの方が粋だった気がする。あれ、2回くらい出てくるよね。 

あと、阪神大震災と、勘九郎さんに犯されるとこはどーかと思う。

この2つのシーンはよくわけがわからなかった。

「顔」評価

★★★★★★★☆☆☆