監督は『エリン・ブロコビッチ』『トラフィック』のスティーブン・ソダーバーグ。
2001年公開のアメリカ映画。
感想(ネタバレ)
豪華キャスト
主演のジョージ・クルーニーに加え、ブラッド・ピット、マット・デイモン、アンディ・ガルシア、ジュリア・ロバーツと豪華な顔ぶれで、ただ有名どころを連れてきたというわけでもなく、しっかりとその役に適した役者が配置されている。
オーシャンズ11元ネタ
ダニー・オーシャン率いる10人の犯罪スペシャリスト集団がラスベガスのカジノの金庫破りに挑むこのクライムアクションは、1960年公開の『オーシャンと十一人の仲間』のリメイク。
2005年には続編の『オーシャンズ12』、2007年には3作目の『オーシャンズ13』が公開。
宝塚、香取慎吾も
また、日本では2011年に宝塚歌劇団が、2014年には香取慎吾、山本耕史、観月ありさらで舞台化もされている。
さらに、2018年には『オーシャンズ8』なる、オール女性キャストによるリブート作品が公開予定。ここにはサンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイが出る予定だからちょっと楽しみ。
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監督がソダーバーグじゃないのが気になるけど…
(以下ネタバレを含みます)
かっこいい映像観と音楽
この映画はとにかく映像が終始カッコいいから、一時期この映画をBGVとして流してるカフェとかクラブは多かった。
そしてなによりサントラがいい。
エルヴィス・プレスリーの 『A Little Less Conversation』のリミックスを筆頭に、とにかくバックで流れる曲がカッコよくて、まるで音ありきで映像を作っていったかのようなバランスで、とにかく観ていて気持ちいい。
絶妙だった前フリ
スパイ映画あるあるで、やはりこの手の映画は観客も欺かないといけないので、金庫破りの計画をどこまで見せるかはすごく難しいところ。
あまり説明しすぎてしまうとネタバレしてしまうし、説明が少なすぎても、最後の見せ所である「実は彼らはこんなやり方で難攻不落の金庫を破ってました!」のところがいまいちしっくりこなくなってしまう。
そう考えるとこの映画は、かなりいいバランスだった。
一点オチ狙いの気持ちよさ
常にどこかで客を欺こうとする、詰め込みすぎなスパイ映画と違って、この映画はとにかく最後の一点勝負に向かってずっと向かってるからとても見やすい。
また、金庫破りが成功するかしないかを明確にしているところも良い。
「もしかしたら失敗して、全員つかまるんじゃ?」っていうドキドキ感を、ハナから客に見せるつもりはなくて、彼らがどう金庫を破るかってとこだけを潔く見せにかかってるところが好感を持てる。
例えばジョージ・クルーニーが、エレベーターの上から現れた時、いや、カメラのない部屋に行くシーンの時点で「あ、成功するんだな」と確信をもてる。
といっても、あの赤外線に何かが触れそうになって、ギリギリのところで「セーフ!」みたいなシーンで、ちょっとドキっとしちゃう自分もいる。
中国雑技団の金庫破りっていうのは笑ったけど、あのメンツだとちょっと浮いてしまう。国籍的なことではなくキャラクター的に。
ああいうキャラを使うなら、他のメンバーも、何かしらのプロみたいな設定が欲しくなる。
だからマット・デイモンのスリなんかは良かったけど、他のあのおっさんとか、兄弟とか、セリフでの説明はあっても、実際どうすごいのか、みたいな例えのシーンがないから、いまいちよくわからない。
ブラピ無双期
ブラッド・ピットが登場の度に何かジャンクフードみたいなのを食ってる、ってのがものすごくカッコ良かった。
「窃盗団っていうのはいつ飯が食べれるか分からないから、食べれるときに食べておかないと」といった意味での本人のアイデアらしいけど、あの芝居がものすごくこの映画のスタイリッシュさとマッチしてた。
道端でハンバーガー食ってるだけであんなカッコいいんだから、やっぱり世界が認めるイケメンはすごい。
シリーズ作として2、3と続くけど、やはりこの1作目が最高の出来だった。
「オーシャンズ11」評価
★★★★★★☆☆☆☆