巨匠、オリバー・ストーン監督が創り上げた全米喝采のエンターテイメント巨編。
あらすじ
亡父の後を継ぎ、プロフットボールチーム、マイアミ・シャークスのオーナーとなった血気盛んな一人娘、クリスティーナ(キャメロン・ディアス)。
スポーツをビジネスとしか考えていない彼女の一番の敵はヘッドコーチのトニー(アル・パチーノ)だった。
彼はクリスティーナの父が絶大な信頼をおき、全てを一任してきた勇猛果敢なたたきあげ。
新人を起用して古い連中を片っ端からリストラしようとする彼女とはまさに水と油。
ある時遂に彼女の口から出たトニーへの最終通告。傲慢なオーナーと痛快な策略を秘めたプロフェッショナルとの激しいバトルが開始された。
感想(ネタバレ)
ルールがわからないとダメ
多くの日本人が、野球、サッカー、テニス、くらいはルール分かるけど、フットボールのルールを正確に知っている人は少ない。
それだとやはり楽しめない場面が多い。特にこの映画は試合のシーンがすごく多い。
フットボールをよく知っている人は楽しめると思うし迫力は満点。
キャメロン・ディアスが嫌な女になれない、見えない
キャメロン・ディアス演じるクリスティーナが全然嫌な女を演じきれていない。
ここはあの『メジャー・リーグ』に出てくる、あの女オーナーくらいやらないといとダメなはずだった。全然、傲慢って感じしないもの。
だから、トニー(アル・パチーノ)との対立関係もくっきりしてこない。
そうなると、どういう方向で行きたいのか、観せたいのか、その方向性みたいなものがはっきりしなくなってしまう。
ここはやっぱりもう少しきつい演技ができる美人を連れてきたほうが良かった。
この時代ならジュリア・ロバーツとか、サンドラ・ブロックとか。もうちょっとかわいい感じならジョディー・フォスターとか。
やっぱいくら人気のキャメロン・ディアスでも、アル・パチーノが相手ではちょっときつかった。なにぜ相手は連戦無敗のゴッドファーザーだ。
なのでキャメロン・ディアスに合わせるなら、アル・パチーノよりもっと弱い人じゃないといけなかった。
キャメロン・ディアス引退の理由
そういったところで女優業としての苦悩を感じ、キャメロン・ディアスは引退してしまったのかもしれない。
「もうやり尽くした」と話しているそうだけど、「女優業として限界」とは本人の口からは間違っても言えないだろう。
それでもテレビ・ドラマを中心に、ずっとかわいいキャメロン・ディアスとして表に出てほしかったという気はするけど、本人としては年齢的もあるし、ただ可愛いだけでチヤホヤされてきた才能ないオバサンみたいに思われるのが嫌だったのではないかと思う。
監督トニーの名言スピーチ
この映画の名シーンは、アル・パチーノ演じるトニーが試合前の選手たちに語りかけるシーン。
これは実際ペップトークと呼ばれる、監督が選手たちを鼓舞させるもの。
この演説をアル・パチーノにやらせたら無敵だ。
このシーン然り、この映画には名言が多い。
「勝つ日もあれば負ける日もあるだろう。 大切なのは勝つにせよ負けるにせよ、 男らしく生きるかだ」
俺が言いたいのは、男は誇れる人生を生きろってことだ。選手の時だけじゃない。栄光の思い出だけじゃダメなのさ。それを学べ。分からなければ男じゃない。
人生もフットボールも犯す過ちは、気付かぬほど小さい。だが、半歩遅くても早くても失敗する。反秒遅くても早くても取り損なう。その大事な一歩は、あらゆる場所にある。試合の一瞬のチャンスに…。一分一秒ごとにある。
隣の男をみろ。そいつの目を。一緒にその一歩を進む男がいるはずだ。チームのために自分を犠牲にする男がいる。その瞬間が来た時お互いにそうするからだ。
無駄に生きるな。熱く死ぬんだ。
「エニイ・ギブン・サンデー」評価
★★★☆☆☆☆☆☆☆