前作「キングスマン」のヒットを受けて制作された第二弾。
(以下ネタバレを含みます)
感想(ネタバレ)
CG技術ショック
ある意味では『アバター』を観たとき並のCG衝撃を受けた。
ストーリーに関しては、「なぜ戦っているのか」、をある程度把握していれば十分で、とにかくその映像手法に度肝を抜かれる連続だ。
どうやって撮っているのか、という想像をさせないほどの見事なCG編集処理で、ありえないことが次々と起こっても違和感なく見れてしまう。
日本もやりたい制作費一億ドル(100億円)
この映画の制作費は一億ドルと言われているから、日本円で100億くらい。
ちなみにアバターはその倍くらい。
日本映画の制作費はだいたい5億10億、大きいときでも20億くらいだからそう考えるとすごい。
日本映画はしょぼいよなーと言う人もいるけど、映画製作は当然ビジネスでもあるわけで、100億かけるのは200億300億の売上が想定できるから。
日本でもそれくらいの市場があるなら、映画の制作費も変わってくると思うけど、例えば興行収入100億だと日本の歴代興行収入ランキング9位の「踊る大捜査線 THE MOVIE」あたり。
100億で歴代9位に入るんだからやっぱり洋画とは市場が違う。
なので、このCGレベルの映画を作ろうと思ったら、なかなか日本では無理なので、こういった映像は外国映画でしか観れない。
だからこそ邦画ではまず観れない映像を体感できる。この映画はそこが一番すごいと感じた。
スーツのブランド
CGもすごいけど、この映画は一応スーツ屋がベースになっているから、とにかく演者たちのスーツ+メガネの着こなしがかっこいい。
スーツはこの映画のモデルになっている実在するブランド「ハンツマン」。新宿伊勢丹にあるよね。
眼鏡フレームはイギリスの老舗、カトラー&グロス社。
傘は、スウェイン・アドニー・ブリッグ製。
万年筆は、コンウェイ・スチュワート社。
シャツは007や英国王室御用達のターンブル&アッサー(TURNBULL &ASSER)。ネクタイ、チーフはドレイクス(DRAKES )。
『007』同様、やはり英国ブランド一式のコーディネートだ。
文化の違い?レベルの違い?笑えないユーモアセンス
ただ、所々入ってくるアメリカンジョーク、じゃないのか、ブリティッシュジョーク、これが全然笑えない。
ミンチにした人肉食べたり、テレビだったらあそこで笑い声入れるんじゃないかというノリでやってるし、後半にも出てくるし。
「下品なところも今っぽくてスタイリッシュ!」みたいな感覚がイギリス人にはあるのかもしれないけど、日本人にはいまいちピンとこないんじゃないかと。
もちろん、下品でおもしろい、下品でスタイリッシュ、というものは多々あるんだけど、お笑いってほんのちょっとの間のずれとか、表情とか言葉のイントネーション一つで全然変わってしまうんで、少なくともこの映画のお笑いのトーンは、日本人が笑えるそれではないと思った。
「キングスマン:ゴールデン・サークル」評価
★★★★★★☆☆☆☆